長門型戦艦(読み)ながとがたせんかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長門型戦艦」の意味・わかりやすい解説

長門型戦艦
ながとがたせんかん

旧日本海軍の戦艦。世界初の 40cm砲を搭載した戦艦で,ユトラント沖の海戦からワシントン会議の間にかけて,大艦巨砲時代の先駆をなした。同型艦2隻。基準排水量3万 2720t,速力 26.5kn,主砲 40cm砲8。改装後,基準排水量3万 9130t,速力 25kn,カタパルト1,水偵 (観測機) 3機搭載,副砲 14cm砲 18,12.7cm高角砲8,1944年7月以降 25mm機銃 98を装備。『長門』は,20年 11月呉工廠で竣工,42年1月改造,太平洋戦争開戦時には連合艦隊旗艦。ミッドウェーマリアナフィリピンなどの諸海戦に就役。終戦後,アメリカ軍に接収,46年7月 26日ビキニ環礁の原子爆弾実験で標的艦とされ,空中・水中爆発実験に耐え,長時間浮んでいたが,7月 29日沈没。『陸奥 (むつ) 』は,21年 10月横須賀工廠で竣工,42年9月改造,43年6月8日,広島湾柱島泊地で謎の爆沈をとげた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android