門出・首途(読み)かどで

精選版 日本国語大辞典 「門出・首途」の意味・読み・例文・類語

かど‐で【門出・首途】

〘名〙
① わが家を出発して旅立つこと。出立(しゅったつ)。門立(かどだち)
万葉(8C後)一四・三五三四「赤駒が可度弖(カドデ)をしつつ出でかてに為(せ)しを見立てし家の児らはも」
源氏(1001‐14頃)須磨「やがて別るべきかどでにもやと、いみじうおぼえ給へば」
② 旅に出発する前、吉日を選んで、その日に仮に家を出ること。
蜻蛉(974頃)上「日あしければ、かどでばかり法性寺のへにして」
③ (比喩的に) 新しい生活への出発。
※雁(1911‐13)〈森鴎外〉六「これまで抑へて来た欲望の縛(いましめ)を解く第一歩を踏み出さうと云ふ、門出(カドデ)のよろこびの意味で」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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