開作(読み)かいさく

精選版 日本国語大辞典 「開作」の意味・読み・例文・類語

かい‐さく【開作】

〘名〙 山野を切り開いて、新たに田畑として耕すこと。また、その田畑。
東寺百合文書‐ほ・保安三年(1122)三月一一日・伊勢大国荘専当藤原時光菅原武道等解案「私入若干人夫功労、雖令開作、無功労裁免者無益之由訴申」

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デジタル大辞泉 「開作」の意味・読み・例文・類語

かい‐さく【開作】

[名](スル)土地を開墾して作物を植えつけること。また、その田や畑。「荒野開作する」

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防府市歴史用語集 「開作」の解説

開作

 干拓のことです。江戸時代萩藩は、新しい田を作って収入を増やすために、積極的に開作を行いました。開作にも、萩藩が直接行った公儀[こうぎ]開作・家臣がほうびとして開作の権利をもらい、自費で行った拝領[はいりょう]開作・寺社が行ったものを寺社鋪[じしゃしき]開作・地主などが自費で行った自力[じりき]開作などがあります。

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世界大百科事典(旧版)内の開作の言及

【干拓】より


[日本の干拓]
 東日本に湖沼干拓が多く,西日本に海面干拓が多い。湖沼干拓地は新田という地名であるが,海面干拓は旧藩領によって異なり,八代海の新地,有明海の牟田(むた),搦(からみ),籠(こもり),瀬戸内海の開作,新開などがあり,大阪湾,伊勢湾では新田という。湖沼干拓は17世紀の治水技術の発達によって,干潟八万石,飯沼,見沼,紫雲寺潟などに2000~3000haの干拓地ができた。…

※「開作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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