開始コドン(読み)かいしこどん

世界大百科事典(旧版)内の開始コドンの言及

【遺伝情報】より

… mRNA分子は,アミノ酸の配列を指定する塩基配列以外にも,その前後に余分な塩基配列をもつのが通例である。したがって翻訳の開始点の指定が重要となるが,この指令にはAUGという3塩基の配列が用いられる(開始コドンと呼ばれ,まれにはGUGが用いられる)。AUGは遺伝子内部にも存在し,アミノ酸の一つであるメチオニンのコドンとして用いられるので,AUGだけでは開始点の指令には不十分である。…

【タンパク質合成(蛋白質合成)】より

…タンパク質合成の終止を指令するコドン(終止コドン)が出現すると,ペプチド鎖の伸長は止まり,合成されたタンパク質とmRNAとはリボソームより離れていく。通常mRNAは再度リボソームへと結合し,タンパク質合成の開始を指令するコドン(開始コドン)の部位よりタンパク質合成を再開する。細胞内で合成されるタンパク質・酵素のうち,細胞外へ分泌される分子種もあるが,これら分泌タンパク質の合成は,細胞の膜構造に付着したリボソーム上で起こる。…

※「開始コドン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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