開白(読み)かいびゃく

精選版 日本国語大辞典 「開白」の意味・読み・例文・類語

かい‐びゃく【開白】

〘名〙
法事初め供養趣旨などを仏に申し上げること。啓白(けいびゃく)。表白(ひょうびゃく)開啓
霊異記(810‐824)下「彼の十一面観音の像を造り、因りて開白し供養(くやう)すること已に訖はりき
法会初日
古今著聞集(1254)八「五月十三日、最勝講の開白(かいびゃく)の日、この女ありしさまをあらためて」
③ (②から転じて) 催事などを開始すること。
草根集(1473頃)一〇「将軍家にて光源氏の物語読進談申べきよし、飛鳥井中納言雅親卿承にて、此日開白し侍してたびたびまゐりけるに」
大乗院寺社雑事記‐康正三年(1457)三月八日「抑信貴山は聖徳太子の開白、村上天皇再興

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デジタル大辞泉 「開白」の意味・読み・例文・類語

かい‐びゃく【開白】

法会または修法の初めに、勧請かんじょう本尊祈願の趣旨や事項などを申し述べること。表白ひょうびゃく啓白けいびゃく
「十一面観音の像を造り、因りて―し供養することすでにはりき」〈霊異記・下〉
法会の初日。
「五月二十四日は―なり。二十五日は第二日なり」〈盛衰記・三〉

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