関林(読み)かんりん

世界の観光地名がわかる事典 「関林」の解説

かんりん【関林】

中国の河南(かなん)省西部の都市・洛陽(らくよう)(ルオヤン)南方約7kmのところにある、三国志の英雄で、蜀の武将、関羽の首塚。関羽は、呉の孫権と湖北省宜昌の近くの当陽で戦い、破れた。孫権は魏の曹操に関羽の首を贈ったが、たたりを恐れた曹操は、その首をこの地に手厚く葬ったという言い伝えが残っている。樹木がうっそうと茂る敷地に、関羽の像のほか、歴代の墓志碑の展示室や三殿があり、三殿の後方には関帝塚がある。◇「関林廟」とも呼ばれる。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の関林の言及

【洛陽】より

…竜門西山から伊河をへだてて対岸の東山には,白居易が長年住した香山寺と彼の墓所がある。洛陽と竜門のほぼ中間にある関林は,三国蜀の名将関羽の墓所と伝えられる地で,全国に多数存在する関帝廟の中でも最大級の規模をもつものである。81年,関林内に設けられた洛陽博物館分室の石刻芸術と碑刻墓誌の2陳列室は,邙山出土のものを集め,陝西省博物館の西安碑林とともに,隋唐研究者には必見の地である。…

※「関林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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