閼伽井(読み)あかい

精選版 日本国語大辞典 「閼伽井」の意味・読み・例文・類語

あか‐い ‥ゐ【閼伽井】

〘名〙 (「井」は、用水をくみ取る所。時に井戸のこと) 仏前に供える閼伽の水をくみ取るための井。転じて、寺院墓地にある井戸の意にも用いられる。
観心寺文書‐承和四年(837)三月三日・観心寺縁起実録帳案「一於社頭東南一阿伽井、是号独古玉井

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デジタル大辞泉 「閼伽井」の意味・読み・例文・類語

あか‐い〔‐ゐ〕【××伽井】

閼伽水をくむ井戸。

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デジタル大辞泉プラス 「閼伽井」の解説

閼伽井(あかい)

滋賀県大津市、叶匠寿庵が製造・販売する銘菓求肥餅に黒須黄粉をまぶしたもの。

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世界大百科事典(旧版)内の閼伽井の言及

【閼伽】より

…仏会では加持した水や,霊地の水,あるいは香木を水に入れた香水(こうずい)を用いる場合が多い。閼伽の湧く井戸を閼伽井と呼び,東大寺二月堂下の閼伽井や園城寺金堂わきの井,秋篠寺の閼伽井など著名な井戸が現存する。宮中真言院の後七日護摩の閼伽水は神泉苑の池水を汲み,香水ともいわれ,大元帥法(だいげんのほう)の閼伽水は秋篠寺の井戸水を用いた。…

【修二会】より

…12,13,14日の深夜には噠陀(だつたん)行法が行われ,15日の結願作法で本行は終わり,ついで後行の涅槃講が修せられる。修二会の代名詞のようになっている〈御水取〉は,12日の深夜に閼伽井(あかい)(若狭井)より閼伽水を汲む儀式で,春を迎えるにあたり,若水を汲んで邪気をはらう習俗とかかわる。また毎夜練行衆の宿坊から二月堂への上堂に当たり,松明を燃やすところから,巷間〈御松明(おたいまつ)〉と称せられている。…

※「閼伽井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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