阿部定(読み)あべ さだ

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿部定」の解説

阿部定 あべ-さだ

1905- 昭和時代の女性。
明治38年5月28日生まれ。17歳ごろ芸者となり,日本各地を転々とする。昭和11年東京尾久の待合で愛人の小料理屋主人石田吉蔵を絞殺局部をきりとり,「定吉二人キリ」の血文字をのこすなど猟奇的事件として話題になった。服役後,16年出所。東京出身。偽名は田中加代。
格言など】私の一番好きなあなた。死んで私のものになりました(殺した石田吉蔵あてにかいた遺書)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の阿部定の言及

【阿部定事件】より

…1936年5月18日,東京の荒川区尾久町(現,東尾久)の三業地内の待合まさきで,中野区新井町で小料理店を経営していた石田吉蔵が,石田の店の女中をしていた阿部定(当時31歳)と数日間を過ごし,情痴の果てに殺された。殺した阿部定は血文字を残し,男根を切りとって逃走したので,猟奇的な怪事件としてジャーナリズムが大きく報道した。…

※「阿部定」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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