降魔坐(読み)ごうまざ

精選版 日本国語大辞典 「降魔坐」の意味・読み・例文・類語

ごうま‐ざ ガウマ‥【降魔坐】

〘名〙 結跏趺坐(けっかふざ)一つ右足でまず左の股を押え、次いで左足で右の股を押してすわる方法
※百丈清規抄(1462)三「左足を右膝の上に置は降魔坐ぞ」 〔慧琳音義‐八〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「降魔坐」の意味・わかりやすい解説

降魔坐
ごうまざ

仏教用語。修行者の行うべき結跏趺坐のことで,初めに右足の膝を曲げ,その上に左足を載せ,両方の足の裏を上向けにしてすわる坐法のこと。

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世界大百科事典(旧版)内の降魔坐の言及

【結跏趺坐】より

…いずれも座禅や瞑想の場合,長時間もっとも安定した姿勢を保ちうるとされている。仏像彫刻においては右足が上で左足が下の形を降魔坐(ごうまざ),その逆を吉祥坐(きつしようざ)と呼んでいる。【井ノ口 泰淳】。…

【仏像】より

…三尊像の両脇侍に屈斜姿勢が多く,この場合,中尊は座形が普通である。座像では両足の甲を他方の足の大腿部にのせる形の結跏趺坐(けつかふざ)が普通であるが,これには左右の足のいずれを上にするかで吉祥坐と降魔(ごうま)坐の別がある。日本の天台系の造像は右足を外にする吉祥坐といわれ,そこに意味付けもおこなわれているが,異論もある。…

※「降魔坐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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