陰芝居(読み)カゲシバイ

デジタル大辞泉 「陰芝居」の意味・読み・例文・類語

かげ‐しばい〔‐しばゐ〕【陰芝居】

拍子木・どらなどの鳴り物入りで、役者声色こわいろだけで芝居の一場面を演じる芸。江戸末期、隅田川納涼船の中で見世物として流行
陰で画策すること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「陰芝居」の意味・読み・例文・類語

かげ‐しばい ‥しばゐ【陰芝居】

〘名〙
物陰の暗いところや幕のうしろに隠れ、合い方や鐘、拍子木などの鳴物をふつうの芝居のように入れて、役者の声色をつかって演ずる芝居。影絵や切り紙の人形を使うこともあった。江戸末期から、隅田川筋に納涼船の多く出るころ、屋形船の中で演ずることが流行となった。影狂言。
※雑俳・口よせ草(1736)「影芝居まくといはれて合点じゃ」
② 一部の人を表面に立て、他は陰にまわって画策すること。

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