随伴ガス(読み)ずいはんガス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「随伴ガス」の意味・わかりやすい解説

随伴ガス
ずいはんガス

ガス田ガス。原油の生産に伴って油井から同時に採取されるガス。液化天然ガス (LNG) として利用される構造性ガス田のガスと違い,天然ガス (メタン) やエタン以外に,プロパン,ブタンや天然ガス (NGL) の原料となるペンタンなどの重質分も比較的多く含むのが特徴。従来はほとんど利用されることがなかったが,最近では随伴ガスを原料として LNGや液化石油ガス (LPG) がつくられ,日本でも輸入している。エタン,NGLは石油化学の原料となる。

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世界大百科事典(旧版)内の随伴ガスの言及

【天然ガス】より

…(3)炭田ガス 炭田地帯で炭層または炭層付近の地層から産出する。 このうち,世界的に産業的稼行の対象となるのは油田系ガスであり,油層から生産される原油中に溶存していて,地表で分離されるガスを〈随伴ガス〉または〈油井ガス〉と呼び,原油とは別にガスだけ産出するものを〈非随伴ガス〉または〈ガス井ガス〉と呼ぶ。後者のうちで,地下の条件では全体がガス相であるが,地表の物理条件では〈コンデンセート〉と呼ぶ液相を析出するものもある。…

※「随伴ガス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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