隣知らず(読み)トナリシラズ

デジタル大辞泉 「隣知らず」の意味・読み・例文・類語

となり‐しらず【隣知らず】

近くに他の家がないこと。また、その家。
隣近所が気づかないくらいの音でつく意から》ぼたもち異称
隣近所に知れないようにひそかに行う、簡略な婚礼
離れ座敷は―」〈浄・千本桜

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「隣知らず」の解説

となりしらず【隣知らず】

おはぎの異称。◇おはぎは餅(もち)と違って搗(つ)かないで作るので音がせず、隣の家でも気づかないという意。⇒おはぎ

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の隣知らずの言及

【ぼた餅(牡丹餅)】より

…いずれも形や色をボタンやハギに見立てたもので,萩の花の語は《日葡辞書》にFaguino fanaとして書かれている。《本朝食鑑》(1697)は,手軽に餅つきの音も立てずにつくれるので〈隣知らず〉,またついたかどうかわからぬので〈夜舟(よぶね)〉というだじゃれめいた異称を紹介し,庶民の食べもので貴人の食とされることは少ない,ともいっている。江戸では天保(1830‐44)ころから〈三色ぼた餅〉で人気を集めた店があった。…

※「隣知らず」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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