雁点(読み)カリガネテン

デジタル大辞泉 「雁点」の意味・読み・例文・類語

かりがね‐てん【×雁点】

《古く雁の飛ぶ形に似た「」の符号を用いたところから》漢文訓読返り点の一。レ点

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「雁点」の意味・読み・例文・類語

がん‐てん【雁点】

〘名〙 雁が点々と連なって飛んでいくこと。
※和漢朗詠(1018頃)下「江霞浦を隔てて人煙遠し、湖水天に連なりて雁点(がんてん)遙かなり〈橘直幹〉」 〔白居易‐江楼晩眺景物寄張籍詩〕

かりがね‐てん【雁点】

〘名〙 漢文訓読に用いる返り点の一つ、レ点の古称。一字返りを示すもので、古く「」を用い、形が飛ぶ雁に似ていたところからいう。

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世界大百科事典(旧版)内の雁点の言及

【返り点】より

,一・二・三,上・中・下,甲・乙・丙,天・地・人などを用い,漢字の左下に小さく記す。1字のみの順序を反倒するを雁(かりがね)点という。返り点は平安時代の初期から行われているが,当初のそれは,反倒して訓(よ)む文字の左下に記すだけで,どこへ返って訓むかを明らかに示さなかった場合もある。…

※「雁点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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