雇用係数(読み)こようけいすう(英語表記)labor coefficient

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雇用係数」の意味・わかりやすい解説

雇用係数
こようけいすう
labor coefficient

1単位あたりの生産に必要とされる労働投入量をいい,全労働投入量を全生産量で除することで得られる。労働節約的技術進歩促進によって労働の資本装備率は高まり,雇用係数は年々低下の一途をたどっている。雇用係数は生産主体単位でみればその生産技術に依存しているが,経済全体としてみた場合には生産要素の効率的再配分によって低下することもある。労働生産性の逆数であり,この値が小さいほど労働者1人あたりの生産量が多いことになる。日本では 1960年代の高度成長期における労働節約的技術進歩や生産設備の大規模化の結果,規模の経済が働き,雇用係数が著しく低下したことがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android