雌鯒（読み）めごち

精選版 日本国語大辞典

め‐ごち【雌鯒】

〘名〙

① カサゴ目コチ科の海産魚。全長約二五センチメートル。体は長く、上下に扁平。体色は黒褐色で腹は淡色。第一背鰭の縁が黒い。食用。本州中部以南、東シナ海、黄海に分布。沿岸の水深一〇〇メートルまでの砂底にすむ。おんなごち。

※青べか物語（1960）〈山本周五郎〉家鴨「きす、めごちにしても、自分は頭とか中骨とか尻尾などを、べつに揚げさせて」

② 魚「ねずみごち（鼠鯒）」の俗称。または、ネズッポ科魚類の呼称。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

め‐ごち【雌^×鯒／女^×鯒】

１ コチ科の海水魚。沿岸の海底にすみ、全長約20センチ。体色は褐色で、不明瞭な暗色の横帯がある。本州中部以南に分布。練り製品の原料。
２ ネズッポ科のヌメリゴチ・ネズミゴチなどの俗称。てんぷらの材料。《季 夏》

出典　小学館