雑体書(読み)ざったいしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雑体書」の意味・わかりやすい解説

雑体書
ざったいしょ

漢字書体名称で,意匠化された装飾文字の書体の総称。中国で文字の意匠化はすでに周代の兵器などにみられるが,六朝の晋,宋から斉,梁時代にかけて流行し,屏風などに彩色と墨書を交ぜて 100~120体を書き,華麗を競うようになった。梁の蕭子良の『篆隷文体 (もんたい) 』には竜書,古文篆,亀書,雲書など 43種の雑体が図示されている。およそ唐代の頃まで行われ,正倉院の書屏風にも遺例が伝わる。

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