雑司ヶ谷(読み)ゾウシガヤ

デジタル大辞泉 「雑司ヶ谷」の意味・読み・例文・類語

ぞうし‐が‐や〔ザフシ‐〕【雑司ヶ谷】

東京都豊島区南部の地名。また、豊島区南部から文京区西部にまたがる地域名。鬼子母神きしもじん法明寺)や、夏目漱石など文人の墓の多い雑司ヶ谷霊園がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雑司ヶ谷」の意味・わかりやすい解説

雑司ヶ谷
ぞうしがや

東京都豊島区(としまく)南端の地区。山手(やまのて)台地の一部の雑司ヶ谷台地(標高約30メートル)にあり、南北朝時代のころ雑色(ぞうしき)職を勤めた武士がここに移住したこと、また付近の林野が法明寺(ほうみょうじ)の雑司料にあてられたことが地名の起源という。北に接する南池袋にある雑司ヶ谷霊園は、青山霊園、染井(そめい)霊園とともに政府所管の公共墓地として1872年(明治5)設置された(現在は東京都が管理)。2丁目と3丁目の境を東京地下鉄副都心線、都電荒川線が通り、3丁目に法明寺が管理する雑司ヶ谷鬼子母神(きしもじん)とよばれる鬼子母神堂がある。現在の建物は1666年(寛文6)造営といわれ、子授けイチョウ、民芸品のすすきみみずくケヤキの並木道で知られる。

沢田 清]

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