雨夜の品定め(読み)アマヨノシナサダメ

デジタル大辞泉 「雨夜の品定め」の意味・読み・例文・類語

あまよ‐の‐しなさだめ【雨夜の品定め】

源氏物語帚木ははきぎの巻で、五月雨一夜光源氏頭中将とうのちゅうじょうたちが女性品評をする場面。雨夜の物語。また一般に、人物を品評すること。

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精選版 日本国語大辞典 「雨夜の品定め」の意味・読み・例文・類語

あまよ【雨夜】 の 品定(しなさだ)

① 「源氏物語‐帚木」で、夏の雨の夜に、物忌みのため宿直(とのい)していた光源氏のもとへ、頭中将左馬頭、藤式部丞が来て、女性の品評をし、理想像を論じ、さらに各自の体験談を語ったのをいう。
※源氏(1001‐14頃)夕顔「ありしあま夜のしなさだめの後いぶかしく思ほしなるしなじなあるに」
② (転じて) 人の品評をすること。
其面影(1906)〈二葉亭四迷〉二二「母子(おやこ)鼻を突合せて雨夜(アマヨ)品定めをやった後で」

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故事成語を知る辞典 「雨夜の品定め」の解説

雨夜の品定め

人の優劣などについて、論評すること。

[使用例] 母子おやこ鼻を突合せて雨夜の品定めをやった後で[二葉亭四迷*其面影|1906]

[由来] 「源氏物語ははき」に描かれている、夏の雨の夜に、光源氏たちがさまざまな女性の品評をした場面から。

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