雨宮育作(読み)あめみやいくさく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「雨宮育作」の意味・わかりやすい解説

雨宮育作
あめみやいくさく
(1889―1984)

水産学者。山梨県日下部(くさかべ)町(現、山梨市)の出身。東京帝国大学農科大学水産学科を卒業、同大学助教授のときイギリスドイツに留学し、帰国後の1929年(昭和4)教授に昇任。1950年(昭和25)定年退官後も日本大学教授、名古屋大学農学部長などを務め、多年にわたって後進の育成、水産学の発展に尽くし、大きな功績を残した。研究面ではマガキ性転換イワシ資源に関する業績がもっとも有名。また、東北大学農学部、名古屋大学農学部その他の創設に寄与した。東京大学名誉教授、日本学士院会員。

[日比谷京]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「雨宮育作」の解説

雨宮育作 あめみや-いくさく

1889-1984 大正-昭和時代の水産学者。
明治22年11月5日生まれ。イギリス,ドイツに留学後,昭和4年母校東京帝大教授となる。のち名大教授,日本水産学会会長。カキの性転換やイワシの群の研究で知られ,また河口湖,山中湖ワカサギを移殖した。昭和59年2月14日死去。94歳。山梨県出身。著作に「日本水産学」など。

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