雨晴海岸(読み)アマハラシカイガン

デジタル大辞泉 「雨晴海岸」の意味・読み・例文・類語

あまはらし‐かいがん【雨晴海岸】

富山県高岡市氷見ひみ市との境にある海岸富山湾に臨み、岩礁がんしょう白砂青松の続く景勝地で、万葉集にも詠まれている。夏は海水浴場となる。付近の桜谷の丘には国指定史跡の桜谷古墳がある。能登半島国定公園の一部。名の由来は、源義経主従一行奥州に落ちのびる時、にわか雨にあい、晴れるのを待ったという伝説から。あまばらし海岸。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雨晴海岸」の意味・わかりやすい解説

雨晴海岸
あまはらしかいがん

富山県高岡市と氷見市(ひみし)との境にある二上(ふたがみ)丘陵性山地が富山湾に臨む岩石海岸。『万葉集』に詠まれた有磯海(ありそうみ)の一部。地名は、源義経(よしつね)主従が奥州落ちのとき、にわか雨にあい、ここで雨が晴れるのを待ったという伝説に由来する。この海岸は第三紀層の砂岩で構成される岩石が海食で残され、松の生える男岩、女岩などの小島が散在し、単調な富山湾に変化を与えている。能登半島国定公園(のとはんとうこくていこうえん)の一部。あいの風とやま鉄道(旧、JR北陸本線)高岡駅から分岐するJR氷見線が海岸を通り、雨晴駅がある。夏は海水浴場として利用されている。

[深井三郎]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雨晴海岸」の意味・わかりやすい解説

雨晴海岸
あまはらしかいがん

富山県北西部,高岡市伏木港から西に続く海岸。二上山 (273m) を主峰とする二上丘陵が富山湾にのぞむ景勝地で,海食崖海食洞,伝説で名高い義経岩などの離岩に富む岩石海岸と,その西方の海水浴場としてにぎわう砂浜海岸とから成る。沖合いは有磯海 (ありそうみ) と呼ばれている。能登半島国定公園に含まれる。

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