雲井弄斎(読み)クモイロウサイ

デジタル大辞泉 「雲井弄斎」の意味・読み・例文・類語

くもいろうさい〔くもゐロウサイ〕【雲井弄斎】

箏曲そうきょくの一。八橋検校作曲。江戸初期の流行歌弄斎節を、箏の雲井調子に移したもの。
上方唄。佐山検校作曲。三味線手事物てごともの

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精選版 日本国語大辞典 「雲井弄斎」の意味・読み・例文・類語

くもい‐ろうさい くもゐ‥【雲井弄斎】

[一] 箏曲。八橋検校作曲。江戸初期の流行歌である弄斎節を、箏の雲井調子に移して作曲したもの。
[二] 上方唄。長歌ものに属する三味線の手事(てごと)物。佐山検校作曲。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雲井弄斎」の意味・わかりやすい解説

雲井弄斎
くもいろうさい

地歌箏曲の曲名。 (1) 八橋検校作曲。箏組歌に付随して教習される「組歌中許物」の一つ。流行歌謡3歌を組合せて詞章とし,第1歌は「弄斎節」による。調弦は「本雲井調子」。同種のものに,倉橋検校作曲の『新雲井弄斎』がある。 (2) 佐山検校作曲の三味線曲の長歌。元禄 16 (1703) 年刊『松の葉』に詞章収録。『歌弄斎』ともいい,手事部が2段ある二上りの曲。三味線組歌の『弄斎』は別曲であるが,いずれも「弄斎節」として流行した歌謡の詞章を取入れている。

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