雲居の空(読み)くもいのそら

精選版 日本国語大辞典 「雲居の空」の意味・読み・例文・類語

くもい【雲居】 の 空(そら)

① 雲の浮かんでいる空。大空高み
讚岐典侍(1108頃)上「雲のたたずまひ空のけしき、思ひしり顔に、村雲がちなるを見るにも雲井の空といひけん人もことわりと見えて」
② 遠く離れた場所世界。また、宮中のこと。
拾遺愚草(1216‐33頃)下「葛のうら葉は うらむとも 君はみかさの 山たかみ くもゐのそらに まじりつつ」

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デジタル大辞泉 「雲居の空」の意味・読み・例文・類語

くもい‐の‐そら〔くもゐ‐〕【雲居の空】

雲のある大空。
「はかなくて煙となりし人により―のむつまじきかな」〈和泉式部集・上〉
遠く離れた所。また、宮中。
「君は三笠の山高み―にまじりつつ」〈増鏡おどろの下〉

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