精選版 日本国語大辞典 「露・顕」の意味・読み・例文・類語
あらわ あらは【露・顕】
〘形動〙 物事が表面に現われて、外から明らかに認められる状態をいう。
① (視覚的に)はっきりと見えるさま。まる見え、あるいは、むき出しなさま。特に、肉体の全部または一部がむき出しのさまにいう。
※平家(13C前)灌頂「簾たえ閨(ねや)あらはにて、雨風たまるやうもなし」
② (知覚的に)はっきりしているさま。明白、まぎれもない、歴然としているさま。
※彌勒上生経賛平安初期点(850頃)「其の文を瞻るに、義顕(アラハナリ)」
③ (①から転じて) 態度などがあけひろげなさま。慎みのないさま。露骨、無遠慮なさま。
※落窪(10C後)二「わが局(つぼね)と頼みて来て、入らんとするに、『あらはなり。中将殿おはします』といふに」
※新撰字鏡(898‐901頃)「公然 正也、共也、久也、安良波爾」
※源氏(1001‐14頃)行幸「人の御むすめとて、こもりおはする程は、必ずしも、氏神の御つとめなど、あらはならぬほどなればこそ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報