青紫(読み)せいし

精選版 日本国語大辞典 「青紫」の意味・読み・例文・類語

せい‐し【青紫】

〘名〙
① あお色とむらさき色。また、あおむらさき色。
② (中国、漢の制度で、公侯印綬は紫、九卿の印綬は青を用いたところから) 公卿の称。また、公卿の地位
経国集(827)二〇・白猪広成対策文・策問「是則柱下之風、入皇朝青紫、仁義之敦儒也」 〔漢書‐夏侯勝伝〕
公家の朝服(ちょうぶく)の色。
太平記(14C後)一一「青紫(セイシ)堂上に陰映して、天極に星を列ねたり」

あお‐むらさき あを‥【青紫】

〘名〙
青みがかった紫色
※栄花(1028‐92頃)若水「寝殿を見れば御簾いと青やかなるに、朽木形のあをむらさきににほへるより、女房の衣のつま袖口重なり」
江戸紫の俗称。

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デジタル大辞泉 「青紫」の意味・読み・例文・類語

あお‐むらさき〔あを‐〕【青紫】

青みを帯びた紫色。
[類語]赤紫薄紫菫色藤色

せい‐し【青紫】

青色と紫色。また、あおむらさき。
《中国の漢の制度で、印綬に公侯は紫、九卿は青を用いたところから》公卿の地位。

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色名がわかる辞典 「青紫」の解説

あおむらさき【青紫】

色名の一つ。JISの色彩規格では「あざやかな青紫」としている。一般に、中間の色をさし、色のイメージは幅広い。JISの色彩規格では藤納戸ふじなんどを「つよい青紫」、桔梗ききょうを「こい青紫」、鳩羽はとばを「くすんだ青紫」、藤色を「明るい青紫」とし、さまざまな色のベースとなっている。キキョウ以外にカキツバタクサフジなども青紫の花を咲かせる。

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普及版 字通 「青紫」の読み・字形・画数・意味

【青紫】せいし

高官の色。

字通「青」の項目を見る

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