静岡[市](読み)しずおか

百科事典マイペディア 「静岡[市]」の意味・わかりやすい解説

静岡[市]【しずおか】

静岡県中部の市。1889年市制。県庁所在地。大井川上流,安倍川上流,支流の藁科(わらしな)川流域を占めて南北に細長く,北は県の最北端に及び,南は駿河湾に面する。市街は安倍川の扇状地を中心に賤機(しずはた)山南麓に広がり,県の政治・文化の中心地。古くは駿河国国府があり,府中,駿府(すんぷ)と呼ばれ,戦国時代には今川氏の城下町として発展,碁盤目状の市街ができた。江戸時代は東海道宿場町として栄え,ここに隠居した徳川家康の死後は城代が置かれた。1869年静岡と改称城跡の駿府城公園付近は官庁・学校地区,その南に呉服町などの商店街が発達する。古くから下駄(げた),鏡台,ひな人形などの木漆製品や家具,建具などの木工品工業,製茶が盛んである。市の製造品出荷額1兆6353億円(2003)。近年,電気機器工業,出版・印刷,金属製品,パルプ・紙工業も伸びている。茶,ミカンの産が多く,イチゴを特産。東海道本線および新幹線,東名および新東名高速道路が通じ,国立静岡大学登呂(とろ)遺跡久能(くのう)山,賤機山古墳(史跡)などがある。2003年4月,清水市と合併。2005年4月,政令指定都市に移行。区,駿河区,清水区を設置。2006年3月庵原郡蒲原町を,2008年11月庵原郡由比町を編入。1411.90km2。71万6197人(2010)。
→関連項目岡部[町]興津吉川氏静岡[県]清見寺丸子三保松原

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android