非茶(読み)ヒチャ

デジタル大辞泉 「非茶」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ちゃ【非茶】

本場で栽培した以外の茶。鎌倉時代から室町初期にかけては山城国栂尾とがのお以外で産した茶、室町初期以降は宇治以外で産した茶をいう。闘茶用語。⇔本茶

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精選版 日本国語大辞典 「非茶」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ちゃ【非茶】

〘名〙 =ひ(非)の茶

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世界大百科事典(旧版)内の非茶の言及

【茶道】より

…やがて茶は遊戯化し,14世紀初期には闘茶という茶の遊びが生まれた。闘茶は飲茶勝負とも呼ばれたように,茶の味を飲み当てるゲームで,初めは本茶(京都栂尾の茶)と非茶(栂尾以外の茶)を飲み分け,得点によって懸賞が分配される形式であったが,のちには茶の種類を4種にふやし,10服とか70服とか何杯もの茶の味を当てる複雑なゲームとなった。このような闘茶はその後15世紀末まで盛んに行われ,16世紀には衰退していったが,現代でも群馬県中之条のお茶講などの民俗に残照をみせている。…

【闘茶】より

…回茶とも貢茶とも別称されることがある。本茶〈栂尾(とがのお)茶〉と非茶〈それ以外の産地の茶〉とを飲み分け,点数をつけながら賭物(かけもの)を取り合う一種の博奕(ばくち)であるため,茶勝負とか茶湯勝負ともいわれた。そのもとは中国の宋代の茶法に発しており,水質や茶の品種が争われたりしていた。…

※「非茶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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