靡然(読み)ひぜん

精選版 日本国語大辞典 「靡然」の意味・読み・例文・類語

ひ‐ぜん【靡然】

〘形動タリ〙 (「びぜん」とも)
① 風に草木などがなびくさま。たなびくさま。
海道記(1223頃)豊河より橋本「薄き煙靡然となびきて」
② 転じて、ある勢力になびき従うさま。
本朝文粋(1060頃)六・申弁官左右衛門権佐大学頭等状〈大江匡衡〉「礼楽儒雅之林、靡然向風」
古今著聞集(1254)三「治政之政、万方靡然たり」 〔史記‐平準書〕

び‐ぜん【靡然】

〘形動タリ〙 ⇒ひぜん(靡然)

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デジタル大辞泉 「靡然」の意味・読み・例文・類語

び‐ぜん【×靡然】

[ト・タル][文][形動タリ]草木が風になびくように、ある勢力になびき従うさま。
「一時拝西の風―として全国を吹倒せるや」〈雪嶺真善美日本人

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普及版 字通 「靡然」の読み・字形・画数・意味

【靡然】びぜん

なびき従うさま。〔史記、儒林伝序〕孫弘、春秋を以て、白衣より天子の三と爲り、封ずるに津侯を以てす。天下の學士、靡然として風に(むか)ふ。

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