精選版 日本国語大辞典 「面白」の意味・読み・例文・類語
おも‐しろ・い【面白】
〘形口〙 おもしろ・し 〘形ク〙
① 見て楽しい。愉快だ。気持がいい。
※万葉(8C後)四・七四六「生ける世に吾は未だ見ず言絶えてかく怜(おもしろく)縫へる袋は」
② 興味をそそられる。興味ぶかい。独特の魅力がある。対応したり評価したりする価値がある。
※書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓)「『怜(オモシロシ)。願はくは復聞かむ』といふ」
③ 趣がある。風流である。風情(ふぜい)がある。
※万葉(8C後)一四・三四五二「於毛思路伎(オモシロキ)野をばな焼きそ古草に新草(にひくさ)まじり生ひは生ふるがに」
※竹取(9C末‐10C初)「かぐや姫、月のおもしろう出でたるを見て、常よりも物思ひたるさま也」
④ 望ましい状態である。思うとおりで満足させられる。多く打消の語を伴って用いられる。
⑤ こっけいである。おかしい。また、奇妙である。一風変わっている。
※虎明本狂言・柿山伏(室町末‐近世初)「からすのまねをする、あどわらふて『此やうな面白ひ事はなひ、色々になぶらふ』」
おもしろ‐が・る
〘自ラ(五)四〙
おもしろ‐げ
〘形動〙
おもしろ‐さ
〘名〙
おもしろ‐み
〘名〙
おも‐しろ【面白】
※車屋本謡曲・放下僧(1464頃)「面白の、花の都や」
[2] 〘形動〙 おもしろいさま。興趣の感じられるさま。
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