革命法(読み)かくめいほう

世界大百科事典(旧版)内の革命法の言及

【社会主義法】より

…比較法学でも,観点は異なるが,現代世界の諸〈法圏〉の分類のために,ロマン法圏,ドイツ法圏,英米法圏などと区別して,社会主義諸国の法体系を社会主義法圏と規定するようになる。 社会主義法という概念は,抽象的・一般的にいえば(マルクス主義の立場では),社会主義革命によって社会主義的社会関係が生成・発展する歴史過程において,まずは旧(資本主義)社会の解体と新社会の形成の行程を組織する革命法として,ついで,形成された社会主義的社会関係を表現・媒介し,国家的強制をともなう法が社会的自治規範に全面的に転化する共産主義への移行過程を促進する法体系として存立するもの,を意味する。それは,一方では経済にいまだ分業,商品=貨幣関係,等価的分配原理が存在するかぎりで,他方では社会主義が資本主義時代の人類の積極的な文化的遺産(民主主義的諸制度)を発展的に継承すべきものであるかぎりで,ブルジョア法と一定の連続性をもつが,国家権力の労働者階級的あるいは人民的性格,生産手段の社会的所有と計画経済および生産物の労働に応ずる分配の原理,人々の倫理的・法的意識のプロレタリア的性格等によってブルジョア法と質的に異なる類型的特質をもつものとなる,と解されてきた。…

※「革命法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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