音威子府村(読み)おといねつぷむら

日本歴史地名大系 「音威子府村」の解説

音威子府村
おといねつぷむら

面積:二七五・六四平方キロ

昭和三八年(一九六三)中川なかがわ常盤ときわ村が音威子府村と改称して成立。上川支庁の北部、中川郡の北東部に位置する。西は中川郡中川町、北は宗谷支庁枝幸えさし中頓別なかとんべつ町、東は同郡歌登うたのぼり町、南は中川郡美深びふか町と接する。名寄盆地北端にあたり、東は北見山地、西は天塩山地が連なる。中央部を天塩川が南から西へ流れ、上流域ではペンケサックル川・パンケサックル川が西流、下流では音威子府川が南流、物満内ものまない川が北流して天塩川に合流する。東にはこ(一一二九・三メートル)音威富士おといふじ(四八九メートル)、西に鬼刺おにさし(七二八・一メートル)がそびえる。村域北部の天塩川右岸と音威子府川沿いは北海道大学北方生物圏フィールド科学センターの中川地方研究林で、南部の山地は道有林となっているが、これらを含めて村域の八割が森林で占められる。天塩川沿いにJR宗谷本線と国道四〇号が通り、音威子府市街から北に国道二七五号が通じる。村域は近世にはテシホ場所に属し、カマイホロシ、オニサツベ、モノマナイ、ホロハツタリ、ヲトイ子フ、ヌツトモヲマナイ、シ子シユングシ、ヤムワツカナイなどがある(「丁巳日誌」天之穂日誌、北海道実測切図など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音威子府村」の意味・わかりやすい解説

音威子府〔村〕
おといねっぷ

北海道北部にある村。旧称常盤村。 1963年改称。地名はアイヌ語オトイネップ (濁った川の意) に由来。 1903年帝室御料地に小作 32戸が入植したのが始り。天塩川をはさんで北見,天塩の両山地があり,町域の約 80%を北海道大学演習林,道有林を主体とする森林が占める。農業は野菜,工芸作物などの栽培酪農が中心。 JR宗谷本線,国道 40号線が通る。面積 275.63km2人口 706(2020)。

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