頓挫(読み)トンザ

デジタル大辞泉 「頓挫」の意味・読み・例文・類語

とん‐ざ【頓挫】

[名](スル)
勢いが急に弱まること。また、計画事業などが途中で遂行できなくなること。「活動に一頓挫きたす」「不況で事業が頓挫する」
文章演説調子が急に変わること。
「口から出任せの抑揚―」〈逍遥当世書生気質
[類語]難しい望み薄無理困難不可能駄目出来ない相談絶望的手詰まり膠着こうちゃく衰弱衰微衰退弱体化衰え減退後退退潮挫折蹉跌立ち往生行き詰まる壁に突き当たる暗礁に乗り上げるけちがつく行き悩むお先真っ暗前途多難前途遼遠八方塞がり絶体絶命剣が峰九死危機一髪袋の鼠抜き差しならないのっぴきならないにっちもさっちも進退維谷これきわまる動きが取れない切羽詰まる末期的衰残地に落ちる没落落ちぶれるうらぶれる成り下がる零落凋落ちょうらく転落落魄らくはく淪落堕落末路斜陽成れの果て見る影もない朽ちる消沈衰亡たそがれ失速焼きが回る耄碌もうろくぽんこつ火の車終末大詰め尾羽うち枯らす世も末廃れる衰える寂れる落ち目下火尻すぼみ廃退下り坂左前不振じり貧どか貧先細り下がり目低落廃る傾く尻下がり尻切れとんぼ竜頭蛇尾孤城落日

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精選版 日本国語大辞典 「頓挫」の意味・読み・例文・類語

とん‐ざ【頓挫】

〘名〙
① 勢いがにわかに弱ること。力が急にくじけること。また、事業、研究などが急に行きづまり、だめになること。
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉二「車体は一上一下と動揺して、或は頓挫(トンザ)し、或は傾斜し」
作戦要務令(1939)二「敵の攻撃頓挫したるとき」
② 文章、議論、演説などで、高まりを見せた後、急に調子を落とし変化させること。
詩学逢原(1763)上「其法文をかくと同じ。頓挫、抑揚、波瀾起伏等の勢あり」 〔陸機文賦

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普及版 字通 「頓挫」の読み・字形・画数・意味

【頓挫】とんざ

くじける。勢いが急に弱まる。〔太平御覧、五七四に引く明皇雑録〕開元中、孫大娘といふものり、劍氣を善くす。懷素之れを見て、に長ず。蓋(けだ)し其の頓挫の勢ひを壯(さか)んにするなり。

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