頼春風(読み)らい・しゅんぷう

朝日日本歴史人物事典 「頼春風」の解説

頼春風

没年:文政8.9.12(1825.10.23)
生年:宝暦3(1753)
江戸中・後期儒医。名は惟彊,字は叔義また千齢,通称も千齢。春風は号。安芸(広島)竹原の人。亨翁と仲子の次子,春水の弟で杏坪の兄。14歳のとき兄に従い上坂,父の命により医術古林見宜の門に学び,当時大坂にあった尾藤二洲とも親しく交友した。3兄弟は,当時の文人らより,春水は方,春風は円,杏坪は三角と評され,円満の人であった。父の病により帰郷,宗家を継いだ。甥山陽が京都に出奔したとき,追手の役を果たし,また山陽幽閉中,編史の名称を尋ねたのに対し,日本外史の名こそ適当だと教えた。詩,書をよくした。<著作>『春風館詩鈔』『芳山小記』

(水田紀久)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「頼春風」の解説

頼春風 らい-しゅんぷう

1753-1825 江戸時代中期-後期の医師,儒者
宝暦3年生まれ。頼春水の弟。頼杏坪(きょうへい)の兄。大坂の古林見宜(けんぎ)の塾で医術をまなび,尾藤二洲(じしゅう)とまじわる。安永2年郷里の安芸(あき)(広島県)竹原にもどり開業。郷塾竹原書院の創立につくした。文政8年9月12日死去。73歳。名は惟彊。字(あざな)は千齢,叔義。著作に「春風館詩鈔」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android