顧(漢字)

普及版 字通 「顧(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 21画

(旧字)
21画

[字音]
[字訓] かえりみる・おもう

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
(雇)(こ)+頁(けつ)。は神戸棚の前で鳥占(とりうら)をして、神意を問う意。頁は神事の際の礼容。神の顧を拝する意である。〔書、太甲上〕「先王、(こ)の天の命をみる」、〔詩、大雅、雲漢〕「大命止むにし 瞻(み)る靡(な)くみる靡し」のように、神意の顧念をうることが字の義であった。〔説文〕九上に「(めぐ)りるなり」とあり、後顧の意とするのは、のちの転義である。

[訓義]
1. かえりみる、めぐむ、いつくしむ、おもう。
2. ふりかえる、みまわす、みつめる。
3. よくみる、観察する、忘れない。
4. かえる、たずねる、こたえる、むくいる。
5. かえって。
6. おもうに、それゆえ。

[古辞書の訓]
名義抄 カヘリミル・オモフ・アタル・ヲゴク・オモミル

[語系]
kaは同声。は鳥占を示すの声義を承ける。kaはの後起の字。みな他にものを託する意がある。

[熟語]
顧哀・顧愛・顧影顧景・顧懐顧看・顧忌顧遇・顧視・顧指・顧顧恤・顧笑顧綏・顧省顧惜・顧顧瞻顧託顧嘆顧憚・顧重顧眺・顧・顧念・顧反・顧・顧復顧眄・顧歩・顧望・顧問顧憂・顧養・顧覧顧慮・顧恋
[下接語]
愛顧・一顧・枉顧・恩顧・回顧・懐顧・観顧・疑顧・狂顧・眷顧・後顧・左顧・三顧・私顧・指顧・内顧・反顧・返顧・憂顧・遥顧

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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