颯颯(読み)サッサツ

デジタル大辞泉 「颯颯」の意味・読み・例文・類語

さっ‐さつ【××颯】

[ト・タル][文][形動タリ]
風が音を立てて吹くさま。
「風は―と冷く吹いて」〈鏡花・註文帳〉
人柄などが、さっぱりしたさわやかな印象を与えるさま。
心事丸出にして―と応接す可し」〈福沢学問のすゝめ
[類語]嫋嫋春風駘蕩

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「颯颯」の意味・読み・例文・類語

さっ‐さつ【颯颯】

〘形動タリ〙
① 風の吹く音や雨の降る音、鈴の音などを表わす語。札札
性霊集‐一(835頃)納涼房望雲雷「雷渡空如地、颯々風満房」
※謡曲・雨月(1470頃)「住吉の岸うつ波も松風も、颯々の鈴の声、ていとうの鼓の音」 〔楚辞九歌山鬼
物事にこだわらず、気品があってさっそうとしているさま。
正徹物語(1448‐50頃)上「家隆は詞ききてさっさつとしたる風骨を詠まれし也」

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普及版 字通 「颯颯」の読み・字形・画数・意味

【颯颯】さつさつ

風の音。〔楚辞、九歌、山鬼〕風颯颯として、木たり 子を思ひて徒(た)だ憂ひに離(あ)ふ

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