精選版 日本国語大辞典 「飛梅」の意味・読み・例文・類語
とび‐うめ【飛梅】
〘名〙
① 菅原道真が大宰府に左遷されて京の家を出る時、平生愛していた梅の木に「東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花主なしとて春を忘るな」との歌を詠んだところ、その梅の木が後に大宰府に飛んで行き、そこで生え匂ったという故事。また、太宰府天満宮にある、その言い伝えのある梅の木。《季・春》
※梵舜本沙石集(1283)五末「安楽寺の飛(トビ)梅を、〈略〉枝ををりたりける其夜の夢に」
※建部隆勝香之筆記(香道秘伝所収)(1573)「一 飛梅(トビウメ)、いまだ本銘きき不レ申候」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報