飛錫（読み）ひしゃく

精選版 日本国語大辞典

ひ‐しゃく【飛錫】

〘名〙 (「錫」は「錫杖(しゃくじょう)」の意)

① 仏語。僧が諸国を遍歴修行すること。行脚(あんぎゃ)。遊行(ゆぎょう)。

※南郭先生文集‐初編（1727）九・与鍋島蘭巖「飛錫周游、不_レ常_二其居_一」 〔釈氏要覧‐下〕

② 転じて、訪問すること。

※海量宛本居宣長書簡‐天明六年（1786）一〇月一五日「近々何卒此辺御飛錫もあれかしと奉_レ待候」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ひ‐しゃく【飛^×錫】

［名］(スル)《「錫」は錫杖しゃくじょうのこと》僧が諸国を遍歴修行すること。また、その僧。行脚あんぎゃ。遊行ゆぎょう。

出典　小学館

普及版 字通

【飛錫】ひしやく

錫杖をもって巡歴する。

字通「飛」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

飛錫
ひしゃく

「遊行」のページをご覧ください。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

世界大百科事典（旧版）内の飛錫の言及

【遊行上人】より

…遊行は，本来修行僧が衆生教化と自己修養のために諸国を巡歴することで，仏教の修行の主要なものの一つであった。飛錫，巡錫などの語でもあらわし，禅宗では行脚の語を多く用いる。平安時代には山野を抖擻（とそう）する聖（ひじり）があらわれ，修験道では遊行が重んぜられた。…

※「飛錫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」