出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
埼玉県南部の市,2005年1月旧飯能市が西に接する名栗(なぐり)村を編入して成立した。人口8万3549(2010)。
飯能市西部の旧村。旧入間(いるま)郡所属。人口2676(2000)。秩父山地を東流して入間川に注ぐ名栗川の上流域を占める。旧飯能市の西に接し,南は東京都青梅(おうめ)市である。杉,ヒノキの生産は江戸時代から盛んで,西川材の名で知られる。現在でも人工造林率が高い。クリを多く産し,茶もつくられている。1980年代まで人口減少が続き,過疎地域の指定も受けたが,80年代半ば以降,増加に転じている。西武秩父線が通り,村域は奥武蔵県立自然公園に属し,正丸峠,伊豆半島まで展望できる伊豆ヶ岳(851m)や名栗渓谷,名栗鉱泉(放射能泉,15℃),鳥居観音などがあって東京郊外の行楽地となっている。
執筆者:千葉 立也
飯能市中東部の旧市で,外秩父山地東麓の市。1954年市制。人口8万3210(2000)。入間川の谷口集落として発達した飯能は,江戸時代には〈縄市〉とよばれた六斎市が立ち,良質の杉,ヒノキ材の西川材の集散地として栄えた。伝統的な木製品工業や飯能絹の名で知られた繊維工業に代わって,いまは電気機器工業が中心となっている。東京の都心から50km圏に位置し,西武池袋線,JR八高線,国道299号線が通じているので,近年宅地造成も増え,1989年には住都公団の美杉台団地が造成された。1987年には駿河台大学も進出した。奥武蔵県立自然公園の中心で,名栗渓谷,宮沢湖,天覧山から鎌北湖に至る奥武蔵自然歩道があり,東京から行楽に訪れる日帰り客でにぎわう。
執筆者:新井 寿郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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