飾棚(読み)かざりだな

精選版 日本国語大辞典 「飾棚」の意味・読み・例文・類語

かざり‐だな【飾棚】

〘名〙
商品を飾って陳列しておく棚。ショーウインドーショーケースの類。陳列棚
社会百面相(1902)〈内田魯庵破調勧工場(くゎんこうば)の飾棚(カザリダナ)のやうに奇麗に陳列してある」
美術品、記念品などを飾っておく棚。主に客間応接間等に設ける。
※黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉八「向ふの飾棚(カザリダナ)硝子戸の内にある琥珀の中に」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の飾棚の言及

【禅宗美術】より

…従来の寝殿造は書院造となり,浄土を再現した回遊庭園は自然を象徴した観念的小庭園へと凝縮する。生活空間としては床の間(室町時代には押板と呼称),書院,飾棚が成立し,石庭へとつながっていく。それらは高度の精神的鑑賞空間であり,水墨画,詩画軸,墨跡(禅僧の書)は床の間で,詩文の創作享受は書院で,唐物の賞玩は飾棚で,そして自然との対話は枯山水との間で行われた。…

【戸棚】より

…イギリスではエリザベス1世の時代からカバドとよぶ食器棚が現れ,収納用の戸棚と展示棚を組み合わせたものと,上下2段を展示用の棚としたもの(コート・カバドcourt cupboard)の二つのタイプがみられた。これらの戸棚は17世紀末から18世紀になると,生活様式の多様化に応じて,ガラスの組格子の扉を付けた食器棚,書棚,飾棚など多種多様な形式の戸棚に発展する。 一方,衣装を収納する衣装戸棚は17世紀のバロック時代から発達する。…

※「飾棚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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