餃子の王将(読み)ぎょうざのおうしょう

知恵蔵 「餃子の王将」の解説

餃子の王将

王将フードサービス(本社・京都市)がチェーン展開する中華レストラン。餃子(ぎょうざ)を看板メニューとし、低価格帯の大衆的な中華料理を提供している。関西・関東を中心に全国に出店しており、2013年9月末の店舗数は、直営450、フランチャイズ226の計676店。13年3月期決算は、売上高743億円、純利益49億円だった。
創業者の加藤朝雄が1967年に京都市中京区(四条大宮)に第1号店をオープン。京都市内を中心に店舗展開し、74年に会社を設立した。関西で50店舗を達成した後、関東、東海、九州などに出店し、87年には和食部門にも進出した。同社は93年に株式を店頭登録し、95年には大阪証券取引所第2部と京都証券取引所に上場した。しかし、子会社の不動産投資の失敗などから経営が悪化し、00年に創業者の義弟の大東隆行が4代目社長に就任して、不採算店の閉鎖や中華料理以外の業態の縮小撤退などを進めて経営再建を図った。その方法は従来のチェーン店経営とは異なり、セントラルキッチンでの加工は餃子のあんや皮の製造製麺などにとどめ、店内で調理して作り立てを提供することを重視した他、店長教育に力を入れて店舗主導の店づくりを行っているのが特徴である。その結果、全店舗共通のメニュー以外に、地域に応じた独自のメニューやサービスが提供されている。2009年頃には、不況で外食企業が苦戦する中で既存店の売上高を伸ばし続けて、その成長力が注目された。証券市場再編などにより、14年現在は東京証券取引所第1部に上場している。
その再建を主導してきた大東社長が13年12月19日、本社前の駐車場で何者かに銃で撃たれて殺害された。新社長には渡辺直人が就任した。容疑者は14年1月31日現在、逮捕されていない。

(原田英美  ライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

知恵蔵mini 「餃子の王将」の解説

餃子の王将

株式会社王将フードサービス(京都府京都市)が全国展開する大衆中華料理レストラン・チェーンの名称。名称通り餃子が同チェーンの中心商品である。2013年3月時点での資本金は81億6600万円、売上高743億6500万円、従業員数2017名。FCを含む総店舗数は665。67年、京都市で創業され、中心商品の餃子をメインに日本人に親しまれている大衆中華料理に的を絞ってメニューを構成工場であらかじめ加工された食材を各店舗に供給するセントラルキッチン方式を採用し、一括大量仕入れと集中一次加工によって、安価で素早い商品提供を実現している。

(2013-12-25)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル大辞泉プラス 「餃子の王将」の解説

餃子の王将

株式会社王将フードサービスが展開する中華料理店のチェーン。主なメニューは餃子、定食。創業は1967年。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

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