養老牛温泉(読み)ヨウロウウシオンセン

デジタル大辞泉 「養老牛温泉」の意味・読み・例文・類語

ようろううし‐おんせん〔ヤウラウうしヲンセン〕【養老牛温泉】

北海道標津しべつ郡中標津町にある温泉。標津川沿いに広がる。約300年前に、アイヌの人々により発見された。泉質塩化物泉

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日本歴史地名大系 「養老牛温泉」の解説

養老牛温泉
ようろううしおんせん

[現在地名]標津郡中標津町養老牛

標津岳南麓、標津川の支流、モシベツ川とパウシベツ川沿いにある温泉。泉質は含硫酸塩弱食塩泉で、泉温は摂氏六二―八五度、リウマチ・高血圧・神経痛・胃腸病・婦人病・腎臓病などに効くとされる。当温泉は古くから知られ、虹別にじべつ(現標茶町)シュワンアイヌの口碑によると、約三〇〇年前に発見され、春・秋に移動して利用したという。現在宿泊施設があるモシベツ川河畔をおもて温泉、パウシベツ川河畔をうら温泉とよんでいるが、かつては虹別コタンからきて先に着く温泉の意味で、パウシベツ川河畔の温泉が表温泉といわれた。一八三〇年代前半の東西蝦夷地大河之図(東京国立博物館蔵)には「ハウシヘツ温泉アル由」、板本「東蝦夷日誌」には「カンチウシ岳、其後ろに温泉有、久摺の土人は惣て是に湯治す」、「戊午日誌」(志辺都誌)には「トイチセナイ(中略)扨是より奥の事(中略)此辺右チウルイノホリ、左りカンチウシノホリにて、此処の上に一ツの温泉有と。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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