香春岳(読み)かわらだけ

日本歴史地名大系 「香春岳」の解説

香春岳
かわらだけ

香春町の中心部から北側にそびえる小山塊。南からいちノ岳・ノ岳・さんノ岳と称される三つの峰で構成される。中世には香春岳城が築かれ、一ノ岳の南麓には現在も香春神社が鎮座する。山塊は石灰岩から構成されており、石灰岩台地が浸食されて三つの峰となった。現在一ノ岳の上部は石灰採掘のため切取られており、台地状の景観を呈している。小規模ながら急峻な香春岳の山塊は、その特異な景観から田川郡を象徴する山として親しまれてきた。一ノ岳は現在は標高二九八メートル程度の台地状の山であるが、採掘以前は標高四九一メートルの円錐形山容を呈していた。二ノ岳は標高四六八メートルで狭長な尾根に特徴がある。三ノ岳は標高五一一メートルで、頂上付近は比較的なだらかな円錐形の山容を示す。山塊は北側を住野すみの川、西側を五徳ごとく川、東および南側を金辺きべ川の谷に囲まれ、南北約三・五キロ、東西約一・五キロ程度のほぼ矩形の範囲にあり、大局的にみると筑紫ちくし山地北部の福智ふくち山地の南端に位置している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

事典・日本の観光資源 「香春岳」の解説

香春岳

(福岡県田川郡香春町)
福岡県文化百選 名勝・景観編指定の観光名所。

香春岳

(福岡県田川郡香春町)
福岡県文化百選 歴史散歩編」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

世界大百科事典(旧版)内の香春岳の言及

【香春[町]】より

…1866年(慶応2)には第2次長州征伐で敗れた小倉藩が当地に移り,香春藩が成立した。中心産業は香春岳の良質の石灰石を原料とするセメント産業である。《炭坑節》にも歌われた香春岳はカルスト地形の奇峰で,筑豊県立公園に含まれる。…

※「香春岳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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