駒の爪（読み）こまのつめ

精選版 日本国語大辞典

こま【駒】 の 爪(つめ)

① 馬のひづめ。

※賀茂翁家集（1806）二「もののふのちぢのたけをの駒のつめつがるをぐににせまれれば」

② 駒下駄の異称。先を馬のひずめのようにまるくつくった下駄。

※俳諧・蠅打（1664）追加「駒の爪と云ふぼくりを、今は馬げたといふ」

③ 梵鐘の口縁の外側へふくらんだ部分。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

こま‐の‐つめ【駒の爪】

１ 駒下駄こまげたの異称。馬のひづめの形をしたぼくり。
２ ツボスミレの別名。
３ 梵鐘の部分の名。鐘身の下縁の外側にふくらんだ部分。形が馬の蹄ひづめに似ることからの称。

出典　小学館

動植物名よみかた辞典　普及版

駒の爪 (コマノツメ)

植物。ベンケイソウ科の多年草。メノマンネングサの別称

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」

世界大百科事典（旧版）内の駒の爪の言及

【梵鐘】より

…前者を古式，後者を新式と称し，時代判別の目安としている。鐘の下端をめぐる広い突帯を駒の爪というが，古いものはあまり太くない。　袈裟襷の上端と下端に鐘を一周する帯があり，それぞれ上帯，下帯と呼ぶ。…

※「駒の爪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」