駙馬(読み)フバ

デジタル大辞泉 「駙馬」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ば【×駙馬】

中国で、天子乗輿じょうよに添える予備の馬。
しん以後、皇女の婿は駙馬都尉ふばといの官に任ぜられたところから》貴人娘婿
やがて―と羨ましがらるる人なるべし」〈魯庵社会百面相

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「駙馬」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ば【駙馬】

〘名〙
馬車で、予備に外側につけておく馬。副馬(そえうま)。特に、天子の乗輿に用いる副馬。また、天子の副馬をつかさどる官名。〔日葡辞書(1603‐04)〕 〔韓非子‐外儲説右下〕
② (中国で魏晉以後、皇女の婿となった者は駙馬都尉の官に任ぜられて、駙馬の事をつかさどったところから) 皇帝貴人の婿。
読本椿説弓張月(1807‐11)拾遺王女の為朝に適(まゐ)り給ひてより、人みなこれを駙馬(フバ)〔注、おうきみのむこ〕と称ず」 〔白居易‐送兗州崔大夫駙馬赴鎮詩〕

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世界大百科事典(旧版)内の駙馬の言及

【公主】より

…日本の内親王に当たる。帝の姉妹を長公主,帝のおばを大長公主とよび,公主の夫は駙馬と称する。《春秋公羊伝》には〈天子が女(むすめ)を諸侯に嫁すとき,必ず諸侯の同姓者をしてこれを主(つかさ)どらせたので,故に公主という〉と説明している。…

※「駙馬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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