デジタル大辞泉
「驀地」の意味・読み・例文・類語
ばく‐ち【×驀地】
[形動][文][ナリ]急に起こるさま。まっしぐらに進むさま。
「事実を事実と証する程の出来事が―に現前せぬうちは」〈漱石・幻影の盾〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ましぐら【驀地】
〘形動〙 (古くは「ましくら」) 激しい勢いで突き進むさま。いっさんに。勢いこんで。まっしぐら。
※
保元(1220頃か)中「
武蔵、
相模のはやりをの物どもが、ましくらに打てかかるを」
[
補注]「ましくらに」の形で連用修飾に用いられるものが
殆どである。また、「まっしくら」の
語形は
中世からある。古く「く」は
清音で、濁音化は明治以降のことか。
ばく‐ち【驀地】
※済北集(1346頃か)四・十月聞鶯「竹間驀地歌簧発、怪得元来是小春」
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉二「第三の
真理が驀地に現前する」 〔貴耳集〕
まっしぐら【驀地】
〘形動〙 (古くは「まっしくら」か) 「ましぐら(驀地)」の変化した語。
※太平記(14C後)
一六「主従十七騎にて敵二百騎か中へまっしくらに懸入ける間」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報