驀地(読み)マッシグラ

デジタル大辞泉 「驀地」の意味・読み・例文・類語

まっしぐら【驀地】

[副]《古くは「まっしくら」か》激しい勢い目標に向かって突き進むさま。いっさんに。「ゴールめざして驀地に走る」「出世街道を驀地に進む」
[類語]直線的直情径行一途いちず一直線一路一本槍しゃにむに無二無三がむしゃらまっすぐ猪突猛進ストレートひたすらひたむき一筋ただただただ専一ひとえに一心一念一路一散一目散一点張り一辺倒一意専心営営せっせ遮二無二一心不乱脇目も振らずしゃかりき無心粉骨砕身無我夢中熱中夢中専心専念没入没頭没我傾注傾倒我を忘れるこんを詰める身を入れる身を砕く心血を注ぐ

ばく‐ち【×驀地】

[形動][文][ナリ]急に起こるさま。まっしぐらに進むさま。
事実を事実と証する程の出来事が―に現前せぬうちは」〈漱石幻影の盾〉

ましぐら【驀地】

[形動ナリ]まっしぐら」に同じ。
「―に打って出でたり」〈太平記・九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「驀地」の意味・読み・例文・類語

ましぐら【驀地】

〘形動〙 (古くは「ましくら」) 激しい勢いで突き進むさま。いっさんに。勢いこんで。まっしぐら。
保元(1220頃か)中「武蔵相模のはやりをの物どもが、ましくらに打てかかるを」
[補注]「ましくらに」の形で連用修飾に用いられるものが殆どである。また、「まっしくら」の語形中世からある。古く「く」は清音で、濁音化は明治以降のことか。

ばく‐ち【驀地】

〘形動〙 =ばくぜん(驀然)
※済北集(1346頃か)四・十月聞鶯「竹間驀地歌簧発、怪得元来是小春」
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「第三の真理が驀地に現前する」 〔貴耳集〕

まっしぐら【驀地】

〘形動〙 (古くは「まっしくら」か) 「ましぐら(驀地)」の変化した語。
※太平記(14C後)一六「主従十七騎にて敵二百騎か中へまっしくらに懸入ける間」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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