高石神社(読み)たかいしじんじや

日本歴史地名大系 「高石神社」の解説

高石神社
たかいしじんじや

[現在地名]高石市高師浜四丁目

「延喜式」神名帳大鳥郡の「高石タカシノ神社」(一本の訓は「タカイハ」)に比定される。また正応二年(一二八九)書写という「和泉国神名帳」には従五位上の神階をもつ「中高石社」「高石大歳社」「高石倉立社」がみえるが、いずれが当社をさすか不明。現在の祭神少彦名神・天照皇大神・熊野坐三社。旧郷社。俗に天神社ともいう。創建時・沿革は不詳。「和泉名所図会」には「高志の祖王仁を祭る」とある。王仁は応神天皇の世に論語や千字文を伝えたという百済からの渡来人で、高志氏はその後裔書首の分派である。高志と高石はともに「タカシ」とよまれることから高志氏を高石に本拠をもっていた氏族と考え、当社となんらかの関係があったとする説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の高石神社の言及

【高石[市]】より

…海岸は古代から高師浜(たかしのはま)として歌枕にもあげられた景勝の地であった。百済系の渡来人が定着し,国道26号線沿いには渡来人の高志(こし)氏の祖といわれる王仁(わに)をまつった高石神社がある。1897年に現在の南海本線の堺~泉佐野間が開通し,1901年には高石駅が開設され,大阪市まで直結した。…

※「高石神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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