(読み)たぶさ

精選版 日本国語大辞典 「髻」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶさ【髻】

〘名〙 (「たきふさ(頭髻)」の変化したものか) 髪の毛頭上に集めて束ねたところ。もとどり。
書紀(720)景行四〇年(北野本訓)「箭(や)頭髪(タフサ)に蔵(かくし)、刀を衣中(ふところ)に佩ふ」
日葡辞書(1603‐04)「Tabusauo(タブサヲ) キル

もと‐どり【髻】

〘名〙 (「本取」の意) 髪を頭の上に集めてたばねたところ。髪の根もと。たぶさ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
落窪(10C後)二「もとどりはちりばかりにて、額ははげ入りて」

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デジタル大辞泉 「髻」の意味・読み・例文・類語

たき‐ふさ【×髻】

たぶさ」に同じ。
「―の中よりけし弦を採り出して」〈・中〉

もと‐どり【×髻】

《「本取り」の意》髪を頭の上に集めて束ねた所。また、その髪。たぶさ。

た‐ぶさ【×髻】

髪の毛を頭上に集めて束ねたところ。もとどり。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「髻」の意味・わかりやすい解説


もとどり

日本で行われた昔の結髪法の一つで,髪を頭上に束ねたもの,またはその部分をいう。元来,本取の意で,たぶさともいう。古くは中国,東北部に住した女真族の女性の結髪。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【髻切】より

…他人の髻すなわち頭頂部に束ねた髪を切り落とす犯罪。中世では本鳥切とも書いた。…

※「髻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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