鬼首峠(読み)おにこうべとうげ

日本歴史地名大系 「鬼首峠」の解説

鬼首峠
おにこうべとうげ

役内やくない東南宮城県との県境に位置し、東に虎毛とらけ(一四三二・一メートル)、西に軍沢いくさざわ(一一九三・七メートル)がそびえる。標高八六八・九メートル。

藩政期には秋田・仙台両藩の藩境をなし、役内村の支郷たい村から仙台藩領栗原郡鬼首村(現宮城県玉造郡鳴子町)に至る脇街道が通じていた。享保一四年(一七二九)七月四日境塚が築かれ、秋田藩領からはなか村・川井かわい村・役内村三ヵ村の肝煎長百姓・拠人が立ち会っている(日本林制史調査資料)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「鬼首峠」の意味・わかりやすい解説

鬼首峠
おにこうべとうげ

宮城県北西部の大崎市(おおさきし)鳴子温泉鬼首(なるこおんせんおにこうべ)と秋田県湯沢市(ゆざわし)秋ノ宮の間にある峠。標高820メートル。国道108号が通じるが、冬季積雪のため通行できない。江戸時代には仙台藩領と秋田藩領とを結ぶ重要なルートであり明治維新後も生活道路役割を果たしていた。峠を中心とする約13キロメートルは、仙秋サンラインとよばれ、峡谷景観に優れている。

[後藤雄二]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鬼首峠」の意味・わかりやすい解説

鬼首峠
おにこうべとうげ

宮城,秋田県境の峠。奥羽山脈を越える鬼首街道 (仙秋サンライン,国道 108号線の一部) が通る。標高約 830m。付近紅葉名所栗駒国定公園に属する。

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