魂・霊・魄(読み)たま

精選版 日本国語大辞典 「魂・霊・魄」の意味・読み・例文・類語

たま【魂・霊・魄】

〘名〙 (「たま(玉)」と同語源)
① 「たましい(魂)①」をいう。多く「みたま(御霊)」「おおみたま(大御霊)」の形で用い、また、「たまじわう(霊━)」「たままつる(霊祭)」などのほか、「にきたま(和魂)」「ことだま(言霊)」「ひとだま(人魂)」などと熟して用いる。
万葉(8C後)五・八八二「吾(あ)が主のみ多麻(タマ)賜ひて春さらば奈良の都に召上(めさ)げ給はね」
楚囚之詩(1889)〈北村透谷〉四「吾等双個(ふたり)の愛は精神(タマ)にあり」
[語誌](1)霊と玉は前者が抽象的な超自然の不思議な力、霊力であり、後者は具体的に象徴するものという意味で、両者は同一語源と考えられる。
(2)霊には「アラミタマ」と「ニキミタマ」の区別祝詞に見られる。前者は強力で勇猛な面をとらえた呼称であり、後者は温和で親しむべき面を表わす呼称であった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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