魂祭(読み)たままつり

百科事典マイペディア 「魂祭」の意味・わかりやすい解説

魂祭【たままつり】

御魂祭とも。祖霊祭のこと。今日では精霊(しょうりょう)をまつる異名だが,《徒然草》には年末の魂祭の例が見え,今も先祖正月といって正月祖霊をまつる所もある。古くは死霊と生者の霊魂観念が交錯し,正月や盆はその霊魂の祭であった。彼岸行事仏教原義に祖霊祭の観念が混じっている。
→関連項目夏祭祭り

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の魂祭の言及

【盂蘭盆会】より

…陰暦7月15日を中心に行われる祖霊供養の法会。盂蘭盆供会,盂蘭盆祭ともいい,略して盂蘭盆と称し,広く魂祭(たままつり),精霊会(しようりようえ),お盆などといわれる。 盂蘭盆はサンスクリットavalambanaの転訛したullambanaの音写とされ,倒懸(さかさづり)の意で,《盂蘭盆経》によると,目連が餓鬼道に落ちた母の倒懸の苦しみを救おうとして,釈迦の教えに従って祭儀を設けて三宝に供養したことが起源であると説かれてきた。…

※「魂祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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