魏良輔(読み)ぎりょうほ

世界大百科事典(旧版)内の魏良輔の言及

【崑曲】より

…崑劇,崑腔ともいう。開祖は魏良輔とされ,16世紀中期,彼は江蘇省崑山の曲調にそれまでの南北曲を取りいれ,繊細婉転たる“ふし”を創造した。さらに伴奏に笛,簫,笙,琵琶と打楽器を含め,各種の伝統演芸をも吸収して整備した演劇を形成した。…

【中国演劇】より

…元雑劇にみられたような,素朴な民衆生活に取材した作品や,庶民感情に根ざすはつらつとした精神は失われ,かわって歴史上の著名な人物故事を扱って,理想的な一対の〈才子佳人〉の悲歓離合・再会団円のさまを描こうとし,表現はもっぱら典雅に傾いて,詞藻の美を追求する傾向を深めてゆく。 嘉靖年間(1522‐66)の初め,蘇州崑山地方の〈崑腔(崑曲)〉が魏良輔によって大改良されるや,その清柔優美なメロディは文人の好尚にすこぶるかない,従来の海塩腔,弋陽(よくよう)腔,余姚(よよう)腔等をおさえてはやり出し,これを用いて作られた梁辰魚の《浣紗記》により,決定的な流行をみるようになった。続く万暦年間(1573‐1619)にもっとも傑出した作家が湯顕祖で,彼の代表作《還魂記》は南戯の最高傑作とされ,典雅艶麗な文辞と巧みな構成とを得て,曲折波瀾にとんだ甘美な才子佳人劇の一極致を描いた。…

※「魏良輔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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